失神者続出という触れ込みのフランス・ベルギー映画。





作品情報



2016年製作/98分/R15+/フランス・ベルギー合作
原題:Grave
配給:パルコ
監督:ジュリア・デュクルノー

ざっくりあらすじ




厳格なベジタリアンの獣医一家に育った16歳のジュスティーヌは、両親と姉も通った獣医学校に進学する。

見知らぬ土地での寮生活に不安な日々を送る中、ジュスティーヌは上級生からの新入生通過儀礼として、生肉を食べることを強要される。

学校になじみたいという思いから家族のルールを破り、人生で初めて肉を口にしたジュスティーヌ。

その行為により本性があらわになった彼女は次第に変貌を遂げていく。
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登場人物



ジュスティーヌ(ギャランス・マリリエ):16歳の垢抜けない少女。

アレックス(エラ・ルンプフ):ジェスティーヌの姉。大学生になってから性格が変わっている。

アドリアン(ラバ・ナイト・ウフェラ):ジュスティーヌのルームメイト。ゲイ。

あらすじ・感想



ベジタリアンのジュスティーヌは16歳。

両親の母校で、姉のアレックスが在学中の獣医科大学に入学する。

上級生から通過儀礼として、生肉を食べさせられたことから、ジュスティーヌに変化が起こり始める・・・。


失神者続出という割には、そこまでグロ要素はありません。

グロというよりは、禁忌とされているカニバリズムが精神的にクルのでしょう。

カニバリズムに目覚めるだけでなく、少女から女性に変化していくという内容も含んでいます。


ジュスティーヌが入学した大学というのがものすごい体育会系です。

こんな学校には通いたくないし、子供を通わせたくもない。

キャリーもびっくりする量の血液をかけられて記念撮影したり、

うさぎの生の腎臓を食べさせられたり。

寄生虫とか食中毒とか大丈夫なのか?と心配になる程。

案の定アレルギー反応を起こし、皮膚がむけてしまいます。

これが一番最初の分かりやすい『脱皮』です。

この日を境に、肉が食べたくて仕方なくなるジュスティーヌ。

夜中に生の鶏肉を貪り食べるシーンは少女というより動物です。


自分の変化に戸惑い、姉の部屋に泊まることに。

全く無駄毛処理をしていないジュスティーヌを見かねて、姉がVラインのワックス脱毛をしたのですが、剥がれなくなってしまいました。

ハサミで切り取ろうとしたところ、事故が起こり、姉の指は切断されてしまいました。

ジェスティーヌは我慢できずに指を食べてしまいました。

これがまた美味しそうに食べるんです。

ジュルジュルいいながらしゃぶっていました。

このシーンがカニバリズムの始まりです。

また脱毛することで、女性へ変化しているシーンでもあると言えます。


病院での治療を終えた姉は、ジュスティーヌを連れて道路に向かい、車の前に飛び出します。

当たり屋かよ。

そして、死亡した運転手を食べ始めました。

姉もカニバリストだったんですね。

ジュスティーヌに狩りを教えたのです。

冒頭の事故のシーンはこれだったんですね。


やがて、ルームメイトのアドリアンを欲求の対象として見るように。

たぶん食欲と性欲と両方なんでしょう。

鼻血出しながらガン見してるし。

そして、アドリアンと関係を持ったんですが、

興奮すればする程アドリアンを食べたくなるようで、アドリアンが若干引いていたのが笑えます。
  

姉による嫌がらせを受け、外でお互いに噛みつきあう大喧嘩。

仲直りしたのもつかの間、姉はアドリアンを殺して、食べてしまいました。

ここは正直よく分かりませんでした。

なぜ、ジェスティーヌを陥れるようなことをしたのか?

なぜ、アドリアンを殺したのか?

ジェスティーヌに自分のカニバリズムのいろは(狩りの仕方とか、人肉の代わりになるような物とか)を教える方が建設的ではないか?と思うのです。

一連の行動は姉の愛だという意見も見ましたが、実際の意図は何だったんでしょうか。


姉が殺人で収監され、実家で両親と食事をとるジェスティーヌ。

父親から、母もカニバリストだと告げられます。

そして、『お前は解決策を見つけてほしい』と。

いやいや、父ちゃん。

あんたの娘なんだからもっと真剣に考えろ!

あきらかに遺伝なんだから、ほとんどあんた達の責任だろうよ!

母親も自分が覚醒した経験があるんだから、あんな学校に娘達を入れるなよ!

全くどうかしてるぜ。


全体的にはアートチックで音楽も良く、女性監督らしい作品だなと思いました。

ソフィア・コッポラみたいな。

ホラー映画だけど。


こちらも少女の成長物語。




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